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菅野智之vs.米国の強力スラッガー。
禁断の球種、ケンカ腰解禁で勝負!
posted2017/03/21 12:00
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph by
Koji Watanabe/SAMURAI JAPAN via Getty Images
第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準決勝、日本対米国戦は米時間21日午後6時(日本時間22日午前10時)に、いよいよ熱戦の火蓋が切って落とされる。
2大会ぶりの世界一奪回を目指す日本代表「侍ジャパン」は19日(同20日)の夜にアリゾナから決戦の地・ロサンゼルス入り。試合前日の20日(同21日)は午前10時からドジャースタジアムで最終調整を行った。
日本の先発はエースの菅野智之投手(巨人)、一方、アメリカは昨年16勝をあげている右腕、タナー・ロアーク投手(ナショナルズ)と発表された。
米国代表の打線は、全員メジャーリーガー。
気温15度。灼熱のアリゾナから一転、少し肌寒さを感じるドジャースタジアムの外野の芝生の上で、菅野は遠投を繰り返した。
登板前日のルーティン。やるべきことはやり切って、後は勝負のマウンドに上がるだけだ。
2年連続で本塁打王に輝くノーラン・アレナド(ロッキーズ)や通算225本塁打のアダム・ジョーンズ(オリオールズ)、同208発のジャンカルロ・スタントン(マーリンズ)ら1番から9番まで全員メジャーリーガーが並ぶ米国打線。
「(アメリカ打線は)全員が知っている名前の選手ばかり。ただ相手がどうこうではなく、まず自分のピッチングをすること。背伸びせずにしっかり準備してきたことをやりたい」
エースは静かに闘志を燃やした。
不完全燃焼に終わった東京ラウンドのピッチング。特に14日の2次ラウンドのキューバ戦では、ストレートは150キロを計時したが、決め球のスライダーの制球が甘くなったところを痛打された。