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今季F1は仕様変更が多く大荒れに!?
合同テストでの注目ポイントは……。
text by
尾張正博Masahiro Owari
photograph byGetty Images
posted2017/03/05 08:00
バルセロナでの合同テストで、マクラーレンの新マシンMCL32を駆るバンドールン。今年復活したマシン後方の「シャークフィン」が印象的だ。
メルセデスAMGに対する、例年にない期待と不安。
注目の理由は、レギュレーションが変わって、マシンが新設計されたこと以外にもまだある。
そのマシンを駆るドライバー、マシンを開発するスタッフにも変化があり、新しい時代を迎えようとしているからだ。
最大の注目は、前年チャンピオンのニコ・ロズベルグに代わってメルセデスAMGに移籍してきたバルテリ・ボッタスだろう。
もちろん、現役最強とも言われるルイス・ハミルトンとチームメイトとして対峙することは、ボッタスにとってかつてないほど厳しい経験となるだろう。だが、昨年トロ・ロッソからレッドブルに移籍して、大きく飛躍したマックス・フェルスタッペンのように、ボッタスもまたメルセデスAMGで大化けする可能性は十分考えられる。
そんなメルセデスAMGにも不安はある。
それは昨年まで技術部門を統括していたパディ・ロウがウイリアムズへ移籍したこと。すでにメルセデスAMGは代わりに昨年7月までフェラーリのテクニカルディレクターを務めていたジェームス・アリソンの起用を発表しているが、メルセデスAMGの栄光はロウの加入とともに始まっただけに、今回の技術部門の交代にも否応なしに注目が集まる。
「セナ以来の逸材」ストフェル・バンドールン。
今シーズンは新人ドライバーにも熱い視線が注がれている。
そのひとりはマクラーレンのストフェル・バンドールンだ。
バンドールンは2015年のGP2王者。負傷欠場のフェルナンド・アロンソの代役として急きょレースに出場した昨年のバーレーンGPでは、いきなり10位に入賞するなど、非凡な才能を披露した。そのポテンシャルは、かのアイルトン・セナを知るマクラーレン・ホンダの関係者が「セナ以来の逸材」と称えるほどだ。