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日本人で「一番ボールを奪える」男。
仙台・富田晋伍が忘れられない涙。
text by

杉園昌之Masayuki Sugizono
photograph byJ.LEAGUE PHOTOS
posted2017/03/03 08:00
バイタルエリアで相手アタッカーを迎撃し、攻撃へ――。仙台の生命線であるカウンターは、富田がボールを奪った瞬間から発動する。
「自分のタイミングで仕掛けて、もっとボールを奪う」
キャプテンとして3年目。少し無理してきたこれまでとは違う。肩の力を抜いて、自然体で腕章を巻く。
「チームの掲げるテーマも自立。それぞれが自分で考えて行動しないといけない」
ピッチでは中盤でバランスを取る役割もあると前置きしながら、こう誓う。
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「自分のタイミングで仕掛けて、もっとボールを奪う」
3月4日、富田は再びヤマハスタジアムのピッチに立つ。昔と変わらぬロッカールームの風景を見ると、彼はいつも思い出す。
「あー、ここで入れ替え戦があったよな」
節目の30歳。時は流れても、原点は忘れない。
