フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
カナダで圧勝したパトリック・チャン。
9度目のタイトルで歴史に名を刻む。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byAFLO
posted2017/01/27 15:00
再び貫録を見せつけたチャン。今もなおスケーターとして成長を遂げていることを証明した。
「ソチでピークが来たと思っていたが……」
「自分はソチ五輪ですでに選手としてのピークが来たと思っていた。競技に復帰してから新しい4回転を加えることができたのは、素晴らしいことだと思っています。若い選手たちに刺激を受けてきたおかげです」(チャン)
チャンは総合で296.86を獲得。2位だったレイノルズは255.77と40ポイント以上の差が開き、3位のグエンが240.60だった。
ケイトリン・オズモンドは3度目のタイトル。
女子は、ケイトリン・オズモンドが3年ぶりに、3度目のタイトルを手にした。
SPではISUの公式記録には残らないものの、ノーミスのスピードある演技を最後まで滑りきって81.01というカナダ選手権歴代最高点を出した。
「自信をつけさせてくれる、滑っていてとても気持ちよいプログラム」とGPファイナルで本人が語ったように、エディット・ピアフの歌声に合わせた今シーズンのSPは、オズモンドの新たな魅力を引き出したようである。
フリーでは2度転倒があったものの、3フリップ+3トウループ、2アクセル+3トウループなど成功させて138.65を獲得。フリーも1位を保って総合219.66で優勝した。
「演技自体は望んでいたものではなかったけれど、結果はすごく嬉しい。3度目のタイトルだけれど、最初の2度は有難みをあまり実感していなかった。今回のタイトルは存分に楽しんで、世界選手権に臨みます」と語った。
2位はフリーで高さのある3+3トウループコンビネーションなどを成功させたガブリエラ・デールマンで、総合211.09。昨年のチャンピオンのアレーヌ・シャルトランは、フリーでジャンプの回転不足が重なり、3位にとどまった。