イチ流に触れてBACK NUMBER
「試合に出ないのは本当に疲れる」
来季も4番手のイチロー、本音は。
posted2016/12/13 11:00
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph by
Getty Images
メジャー関係者が一堂に会し、日本球界からも複数の関係者が集まるウインターミーティングは、今年もメリーランド州ナショナルハーバーで12月5日から8日にかけて行われた。
開催を前に日本ハムが、大谷翔平の2018年度シーズン以降のポスティング・システムでのメジャー移籍を容認したこともあり、この冬の市場動向とは関係ない立場でありながら、大谷がメジャー関係者の話題を独占していた。
中でも来春のWBCで米国の指揮を執るジム・リーランド監督が「米国にもうひとりのベーブ・ルースが生まれるかもしれない」と、二刀流への高い期待を示せば、ヤンキースを4度の世界一に導き、今回は米国チームの編成を任されているジョー・トーリGMは「日米どちらでプレーしようと健康を維持してほしい。彼は誰もが見たいと思うエキサイティングな選手だ」と目を輝かせた。
メジャーの監督として合わせて通算4095勝を挙げた名将コンビが送った歓迎の意は、あらためてメジャーリーグが大谷移籍を熱望している証でもあった。
幻と消えた、イチロー&上原の日本人40代コンビ。
ミーティング中、レッドソックスからフリーエージェントとなった上原浩治について、イチローが在籍するマーリンズのドン・マッティングリー監督が、獲得を熱望する投手のひとりとしてその名を挙げた。「好きなタイプの選手」と語り、その高い制球力と奪三振能力を褒め称えた。
最終的にはシカゴ・カブスとの契約合意が発表され、マイアミのメディアは「マーリンズのもたもたした交渉が敗因」と指摘。結果、イチロー・上原の日本人40代コンビ誕生は夢と消えた。