サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
ハリル、サウジ戦は武闘派に託す。
大迫、小林含めてゴリゴリの代表に。
posted2016/11/04 19:00
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph by
Toshio Ninomiya
NumberWEB担当デスク(以下、デスク)「もしもし。きょうの会見、いつもより短かったんじゃない?」
二宮「いつもは1時間前後になりますけど、きょうは35分ぐらいですかね。えっ、どうして分かるんですか?」
デスク「JFAのサイトで会見の模様が生中継されているからね」
二宮「そうだった! じゃあ今日は僕が逆に聞いちゃいますけど、発表された親善試合オマーン戦(11日、カシマスタジアム)とロシアW杯アジア最終予選サウジアラビア戦(15日、埼玉スタジアム2002)のメンバーを見て、どんな感想を持ちました?」
長谷部、山口、永木、井手口を選出、柏木は招集外に。
デスク「井手口や久保といった新顔が呼ばれたのは確かに驚きだけど、浦和で年間1位を勝ち取って、きのうの横浜戦で点を取った柏木が落選するとはちょっと思わなかったね。長谷部、山口、永木、井手口とデュエルに強いボランチを並べてきたことが印象的だよ」
二宮「監督はこれまでホームの試合は長谷部のパートナーにUAE戦が大島、イラク戦が柏木と、攻撃の組み立てやパスでリズムをつくれる選手を起用してきました。逆にアウェイではピッチ状況や相手なども考慮してボール奪取能力に長けた山口を使ってきたわけです。この傾向から考えると今回はホームの試合だし、柏木を先発で使って途中から山口かなと思っていたんですけど……。今回は守備力に重点を置いた選考だと感じました」
デスク「首位を走るサウジアラビアの攻撃力を警戒していると?」
二宮「まあ会見で監督も言ってましたけど、サウジアラビアは得点の半分がセットプレーによるもの。ここまでPKから3得点を取っていて、かなり警戒しています。危険になりそうな芽を摘んでおくためには、ボランチがキーパーソンということでしょうね。それとイラク戦では山口がミドルシュートを決めたように、永木も井手口もパンチの効いた一発を持っています。リードしていたら中盤のクローザーとして、逆にリードされていたらボールを奪って攻撃につなげるための“エネルギッシュタイプ”を、山口以外のカードを持っておきたかったということ。とはいえ、乗りに乗っている柏木を外すのはもったいない気がしますけど」