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浅野拓磨は欧州にすでに適応済み!?
デビュー戦で披露した肉弾戦の耐性。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byAFLO
posted2016/09/17 11:00
スピードが注目されるが、実は浅野拓磨は身体もかなり強い。ヨーロッパで成功する素地は既に揃っている。
リーグ戦4試合で早くも監督交代の洗礼が。
しかし、ハイデンハイム戦に敗れたことで、開幕から4試合で2勝2敗とチームはスタートダッシュに失敗した。そして、ルフカイ前監督とシンデルマイザーSDの対立が一気に表面化することに……。
「(浅野を含めて8月末に加わった3選手は)慣れるまでに6週間から8週間は必要だ。それまで、私は彼らを(批判やプレッシャーから)守らなければいけない」
ルフカイ前監督がそう話すと、SDが公の場で苦言を呈した。
「新加入選手たちがどれだけ早くチームを助けてくれる存在になるかは、コーチングスタッフがいかに早く彼らをチームに組み込めるかによるのだ」
SDは監督交代をやむをえなかったと主張するが。
そして、浅野のデビュー戦から6日後の9月15日、ルフカイ前監督が辞意を表明するにいたった。リーグ戦が4試合終わった時点で、早くも監督が交代する緊急事態だ。9月17日のカイザースラウテルン戦は、アシスタントコーチだったヤンセン氏が暫定的に指揮を執ることになる。
「今回のことには驚いている。ただ、対立が公のものになった以上は、クラブにとって非常に難しい状況にあったわけだが……」
シンデルマイザーSDはそう言ってやむをえない決断だったことを強調する。以前から補強方針をめぐって対立するなど、ルフカイがチームにやってきた当初から良い関係を築けなかった。
こうして、チームにやってきたばかりの浅野は、いきなり苦しい状況に直面することになった。
しかし、アーセナルは例外としても、シーズン途中の監督交代などはどの国でも頻繁に起こること。今回の騒動もまたヨーロッパの洗礼の一つとなる。