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浅野拓磨は欧州にすでに適応済み!?
デビュー戦で披露した肉弾戦の耐性。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byAFLO
posted2016/09/17 11:00
スピードが注目されるが、実は浅野拓磨は身体もかなり強い。ヨーロッパで成功する素地は既に揃っている。
グロスクロイツにしばらく気づかなかった浅野。
ロスタイムも含めてわずか13分のプレー時間に終わったデビュー戦を、浅野はこう総括した。
「チームメイトやピッチ、それからサポーターだったり色々な雰囲気を知れた収穫はあったかな。色々なものが一日にすごく詰まっていました。もっと長い時間ピッチに立って、その時何を感じるのかというのを、次の試合でやってみたいなと思います」
41年ぶりとなる2部での戦いを強いられているシュツットガルトは、1年での1部復帰を目指しており、選手の質も量も2部のなかでは抜きん出ている。
MFゲントナーやGKランゲラクのようにブンデスリーガ優勝を経験した者がいて、細貝萌やベルナーなど、1部での経験の豊富な選手もいる。
「選手の名前とかあまりわからないのですが、『この人、ケビンっていうんや……』って思っていたら、それが後々に『グロスクロイツだよ』と教えてもらって、『ええっ、あの人がいるのか!?』と思ったり(笑)。チームメイトも、代表から帰ってきた人がいたりとか、色んなタイトルに絡んでいる選手もたくさんいる。やっぱりそういうチームなので、2部であろうとレベルはすごく高いなって感じてます。競争になることは間違いないかな」
FWにも、質・量ともにハイレベルなライバルが。
フォワードのレギュラー争いも激しい。ニュルンベルク時代に清武弘嗣や長谷部誠らとプレーした経験があるギンチェクの復帰が近いし、昨シーズンはボーフムで2部の得点王になったテロッデが今季からやってきた。さらに、ポルトガルの年代別代表を経験してきたマネも移籍期限ぎりぎりでチームに加入。熾烈を極めるフォワードのレギュラー争いについて、浅野はこう語った。
「そこも競争としてやっていかないといけないです。タイプは全く違いますけど、負けてられないと思っています」