リオ五輪PRESSBACK NUMBER
リオ五輪に“滑り込んだ”古賀淳也。
「最速スイマー」の称号で東京目指す。
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byYUTAKA/AFLO SPORT
posted2016/09/10 10:30
リオ五輪、男子4×100mフリースタイルリレー決勝での4人。左から、塩浦慎理、中村克、小長谷研二、古賀淳也。
米国から拠点を移し、日本国内で武者修行を。
'12年ロンドン五輪代表を逃した後は米国でトレーニングを続けてきたが、来年以降は再び日本を拠点として東京五輪を目指していくことになりそうだ。
その際、プランとして考えているのは、国内各地にあるプールで試合を数多くこなしながらタフに鍛えていこうということ。米国で過ごした3年半は多くのレースに出場し、レベルの高いスイマーたちと何度も競い合った。日本でもそれと同じ方法を採りたいということである。
東京五輪では背泳ぎと自由形の二兎を追う。
向こう4年間のターゲットもすでに固まりつつある。来年はハンガリーで開催される世界選手権で50m背泳ぎで世界記録を狙いつつ、リオ五輪で出場した4×100mフリーリレーも狙う。'18年はインドネシアで開催されるアジア大会で、50m背泳ぎ4連覇を目指す。
同時に、リオで開眼した自由形を極めるため、50m自由形の個人種目で日本代表になるというターゲットも見つけた。古賀にとって50m自由形は「最速スイマーを決める種目」という意義があるのだ。そして'20年には33歳で東京五輪に出る。
古賀は8月17日にブラジルから帰国し、翌18日にはすでに練習を再開した。9月は岩手国体の100m背泳ぎ、50m自由形など4種目にエントリー。10月以降もW杯東京大会、アジア選手権に出場する予定だ。W杯東京大会で上位に入れば、12月にカナダで行なわれる世界短水路選手権も視野に入ってくる。
29歳は五輪舞台で夢を叶えたばかりでなく、新たな夢をも手にした。そして、世界選手権で金メダルを獲った22歳のとき以上かもしれないフレッシュな笑顔も手に入れていた。