甲子園の風BACK NUMBER
写真家 杉山ヒデキ・セレクション。
第98回夏の甲子園、白球の記憶。
posted2016/09/04 11:00
text by
杉山ヒデキ(文藝春秋)Hideki Sugiyama
photograph by
Hideki Sugiyama
真っ赤に燃えた甲子園の夏が終わりました。
今年も真っ黒に“甲子園焼け”したカメラマン、杉山ヒデキが心に残るとっておきの写真を10枚、セレクトしてくれました。
真っ白に輝くボールを追いかけた甲子園には、決勝戦以外の高校にも多くの名選手がいて、多くの名場面がありました。
ぜひとも、このひと夏の思い出を、写真を通して記憶に残していただければ……と願い、読者の皆様にこの特別写真コラムをお送りいたします。
今年も真っ黒に“甲子園焼け”したカメラマン、杉山ヒデキが心に残るとっておきの写真を10枚、セレクトしてくれました。
真っ白に輝くボールを追いかけた甲子園には、決勝戦以外の高校にも多くの名選手がいて、多くの名場面がありました。
ぜひとも、このひと夏の思い出を、写真を通して記憶に残していただければ……と願い、読者の皆様にこの特別写真コラムをお送りいたします。
決勝戦、作新学院5回の攻撃。打席にはエースの今井。振り逃げで一塁へ走る今井に対し、北海の捕手佐藤大は一塁に送球。その間に三塁ランナーがあっという間に本塁をおとしいれ貴重な追加点をあげた。ほんの少しの隙をも見逃さない作新野球の強さを垣間見た。
チーム全員が上体を仰け反って誇らしく校歌を唄う木更津総合。独特の校歌斉唱に激戦を終えたばかりで腰は大丈夫かなと心配になる。これだけで中年のおじさんには相当キツいはずだ。
優勝候補の筆頭、履正社は二回戦でもうひとつの優勝候補の横浜高校と早くも激突。今大会屈指の左腕、寺島は横浜高校相手に148球を投げきり激戦を制した。だが三回戦の常総学院戦では寺島に本来のストレートのキレは無かった。寺島は笑顔で甲子園を去った。