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バスケ男子代表、米大学生に3連敗。
東京五輪への険しい道のり。
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byAFLO SPORT
posted2016/08/26 17:00
NBAドラフト候補の呼び声も高い身長2m3cmの渡邊(左)。ジョージ・ワシントン大での主力となる今季は、渡邊にとっても正念場となる。
「今回に関しては何もできなかった」(比江島)
「正直、僕は、準備が足りなかったかなと思っています。きょうも外から見てわかるようにバテバテでしたし、いつ、いかなるときでも準備できるようにしておかなくてはいけないと思っています」(太田)
「OQTのまま(この親善試合に)入れたら、もっとやれた自信はあった。でも、それは本当に言い訳ですし、今回に関しては何もできなかった。気持ちの部分でも、やらなくてはいけないという気持ちにあまりなれなかった」(比江島)
OQTという本番の試合後、いったん解散して気持ちが切れた面もあっただろう。Bリーグ開幕に備えて休養を取り、体調を整えていたのかもしれない。難しいタイミングだったことは想像に難くない。
来年から始まるW杯予選で「準備不足」は通用しない。
しかし、しかし、である。来年11月から始まるFIBAワールドカップの予選は、これまでのような夏の短期間集中開催から、6回の予選期間にホーム&アウェイで戦う方式に変更になっている。しかも、その6回のうち4回は11月と2月、つまりBリーグのシーズン中に行われるのだ。Bリーグとしてそのための中断期間を設けるとしても、直前に長期間の練習ができるわけではない。メンバーも、その時々で入れ替えることになる。だからこそ、メンバーが変わっても、チームとしての練習期間が短くても、その中で力を発揮できるようにならなくてはいけないのだ。個々の選手も、休養の取り方、メンタルの持っていき方をを工夫する必要がある。
「こういったフィジカルだったり高さだったりがあるチームとやれるというのは本当にいい経験ですし、いい経験で終わらしちゃだめだと思います」と比江島は言う。
いい経験で終わらせてはいけないというのは、まさにその通りだ。この先、世界と戦い、東京五輪の舞台に立つために何をしなくてはいけないのか、そして何を変えていかなくてはいけないのか──。
東京五輪へのカウントダウンは、すでに始まっている。