リオ五輪PRESSBACK NUMBER
山縣、ケンブリッジ、桐生の三本柱。
4×100mリレー「38秒03」を更新せよ。
posted2016/08/18 10:30
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
JMPA
リオ五輪で日本選手団はメダルラッシュが続いているが、期待の高かった男子200mで3選手全員が予選落ちに終わるなど、陸上競技では力を出し切れない流れが続いている。
そんな日本陸上界にとって、特に期待が寄せられている種目の1つが男子の4×100mリレーだ。
軸となるのは、100m日本代表の桐生祥秀、山縣亮太、ケンブリッジ飛鳥。
今シーズンのオリンピック前時点でのベストタイムは、桐生が10秒01、山縣が10秒06、ケンブリッジは10秒10。日本短距離の歴史の中でも、これだけのタイムを持つ選手が3人も揃ったことはない。
その事実が、期待を集める根拠の1つである。
このタイムを世界の中で見ると、ジャマイカ、アメリカの2強は抜けているとしても、それ以外の国とは伍して戦えるであろうという予測が立つ。
100mで準決勝にでた2人は好調をキープ。
リオ五輪での100m競技は、すでに行われ、山縣とケンブリッジは準決勝に進出した。決勝進出はならなかったものの、山縣は準決勝で10秒05の自己新記録をマークして好調を示した。ロンドン五輪でもただ1人準決勝に進んだ実績があり、大舞台で力を出し切れる勝負強さも健在だ。
武器であるスタートも好調で、同組では最速のタイムをマークした。
「スタートと中盤はある程度通用すると思いました。世界との距離は縮まったと思います」
自分でもそう語り、確かな手ごたえを得て100mを終えている。
ケンブリッジは予選で10秒13と、自己記録まで0秒03に迫る好タイムを出し、山縣とともに準決勝に進んだ。ただし、準決勝では10秒17とタイムを落とし敗退。
「硬くなっちゃいました」
初の大舞台に、緊張から予選のような走りはできなかった。ただ予選の走りを見る限りでは、今シーズンの勢いそのままに調子は維持できている。また、100mを経験したことで五輪の緊張にも対処できるだろう。