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ユース世代No.1選手が京都サンガへ。
岩崎悠人という驚異のスピードスター。

posted2016/08/04 11:30

 
ユース世代No.1選手が京都サンガへ。岩崎悠人という驚異のスピードスター。<Number Web> photograph by Takahito Ando

高校1年の時からレギュラーを務め、選手権には2年連続出場。岩崎は1年ですでに大会優秀選手に選ばれていた。

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安藤隆人

安藤隆人Takahito Ando

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Takahito Ando

 今年の超目玉と称されている京都橘のFW岩崎悠人の進路が、今週に入って発表された。

 J1の鹿島、FC東京、川崎、大宮、G大阪、J2の京都、千葉が獲得に名乗りを挙げていたが、彼が選択したのは京都サンガ。

 なぜ彼は、これほどまでにJリーグのスカウトたちを魅了し、激しい争奪戦を繰り広げるまでに至ったのか――その理由は、単純に能力が高いというだけではなく、自身の能力をさらに伸ばそうとする貪欲な姿勢にあった。

 筆者は7月27日から広島県で開催されたインターハイサッカー競技を取材して来た。そして、2回戦の京都橘vs.日本航空の一戦を取材した時、彼の明確な“進化”の跡を見た――。

シュートまでの動作が異常に速く、軸も安定していた。

 それは後半22分のシーンだった。

 左からのグラウンダーの折り返しを、ゴール前左寄りの位置で受けようとした岩崎は、相手CBが食いついてきた瞬間、身体を開きながら右足でワントラップをすると、左足を深く踏み込んで、右足を振り抜こうとした。その瞬間、ゴール裏横でカメラを構えていた筆者はそのフォームから「ファーに来る」と見えたのだが……結果的に彼の右足から放たれたシュートは、ゴール枠内左隅(ニアサイド)に飛んでいった。たまたまGKに防がれることにはなったが、このプレーにはこれまでの彼に見たことが無い、大きな変化があった。

 まずはトラップからシュートインパクトまでの尋常ではない速さと、軸足のより深い踏み込みが目についた。

 軸足をしっかり固定したまま、あれほどまで速いシュートスイングをし、なおかつ身体を巻き込むようにニアサイドへと射抜く――。

 岩崎の最大の特徴と言えばスピードだが、ただ足が速い、ドリブルスピードが速いわけではない。バランス感覚に優れ、加速をしながらもスムーズに両足が出ることで、DFに寄せられたりコースを切られても、瞬時に方向を変えて加速し続けることが出来るのだ。

【次ページ】 非凡なスピードを誇る若い選手にありがちな壁とは?

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