松山英樹、勝負を決める108mmBACK NUMBER

松山英樹の、記念すべき全米プロ。
4位より、やっと戻った笑顔を喜ぶ。 

text by

舩越園子

舩越園子Sonoko Funakoshi

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photograph bySonoko Funakoshi

posted2016/08/02 11:40

松山英樹の、記念すべき全米プロ。4位より、やっと戻った笑顔を喜ぶ。<Number Web> photograph by Sonoko Funakoshi

松山英樹は、不調だと表情が動かなくなり、口数が減る。この笑顔が、彼の復調を雄弁に物語っているのだ。

ようやく「自信が少し戻った」記念すべき場所に。

「伸ばすためのパットが入らないと勝負にはならない。それが、今の実力。そこが、これからの課題かな」

 まだまだメジャーの優勝争いを勝ち抜けるゴルフではなかった。だが、予選通過を果たしたときに不安そうに「まだ足りない」と言った、上位争いができるゴルフは十分に取り戻すことができたのだと思う。

「自信が少し戻ったかな。練習で100だった自信が試合では0になっていたけど、今はそれが少し残っているから」

 今はそれで十分。それが何よりうれしい。

 今年の全米プロは松山がメジャー自己最高の4位に食い込んだ大会だが、私の松山記録誌には、こう記しておこうと思う。

「2016年の全米プロは、この2カ月間、苦しんできた松山に彼らしいゴルフと笑顔が戻ってきた大会」

 バルタスロールは、そんな思い出の地になった。

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