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インハイを前に“事実上の決勝戦”。
市船と流経柏、千葉2強の激闘譜。

posted2016/07/19 17:00

 
インハイを前に“事実上の決勝戦”。市船と流経柏、千葉2強の激闘譜。<Number Web> photograph by Takahito Ando

ゴール前で激しく競り合う両校の選手たち。同じ県内で、全国トップレベルの試合ができることを喜ぶべきか嘆くべきか……。

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安藤隆人

安藤隆人Takahito Ando

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Takahito Ando

 市立船橋と流通経済大柏。

 高校サッカー界において知らぬ者がいない、共に全国トップレベルの力を有している千葉の学校である。

 市立船橋はこれまで選手権優勝5回、インターハイ優勝8回を誇り、数多くのJリーガーを輩出している。ユース年代で最高峰と言われる高円宮杯プレミアリーグで、昨年はイースト4位、今年は首位につける。全身青のユニフォームが高校サッカー界で長年恐れられている、まさに名門中の名門である。

 一方、流通経済大柏は選手権優勝1回、インターハイ優勝1回と回数では市立船橋より少ない。それもそのはずで流通経済大柏の全国大会への初出場は2004年度のインターハイなのだ。2000年以前は、サッカー部は強豪どころか、県大会で1勝も出来ないような状況だった。

 しかし2000年4月に、習志野をインターハイ優勝1回に導き、福田健二(元・名古屋など)、玉田圭司(現・C大阪)ら多くのJリーガー、さらには四方田修平(現・札幌監督)ら指導者を輩出してきた本田裕一郎氏をサッカー部の監督に招聘。ここから、流通経済大柏は本格的な強化に乗り出していく。

 市立船橋の歴史とはまだ比ぶべくもない、新興勢力のサッカー部ではあるが、裏を返せば、僅か10年ほどで流通経済大柏は、伝統校・市立船橋に比肩するかのように、強烈なライバルとして一気に頭角を現してきたということになる。

2004年から一気に全国レベルとなった流通経済大柏。

 2校による最初の勝負らしい勝負といえば、強化5年目の2004年度となる。

 流通経済大柏は、この年にインターハイに初出場を果たしてはいるが、千葉での予選決勝では市立船橋と激突し1-2で負けている(千葉はインターハイでは2校の出場枠)。さらにその年の高校選手権の県予選決勝でも市立船橋と対戦し、0-0のPK戦の末に敗北を喫した。だが、翌2005年度の選手権予選準決勝で流通経済大柏は市立船橋を2-1で下すと、決勝では八千代を0-0のPK戦の末に破り、選手権初出場を果たしたのだ。

 そして、強化8年目となる2007年度のインターハイで全国ベスト4に食い込むと、高円宮杯全日本ユース(現・高円宮杯プレミアリーグ・チャンピオンシップ)を制し、さらに続く高校選手権でも全国制覇を達成し、僅か10年足らずで全国屈指の強豪校の仲間入りを果たしたのだ。

 そして、2013年には高校チームで唯一、並み居るJクラブユースがしのぎを削る高円宮杯プレミアリーグイーストで優勝し、ウェスト王者とのチャンピオンシップにも勝利し、真のユース年代日本一の称号までも得ている。

【次ページ】 近年の高校選手権では両校のどちらかが全国大会へ。

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