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守備でチームの防御率を変える男。
西武・永江恭平が捨てたプライド。 

text by

市川忍

市川忍Shinobu Ichikawa

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2016/07/14 17:00

守備でチームの防御率を変える男。西武・永江恭平が捨てたプライド。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

内野の守備力がチームの勝敗に与える影響力は、想像以上に大きい。永江は、守備で試合の結果を変えられる男だ。

永江がレギュラーになればチームの防御率が変わる!

 7月10日現在、ライオンズのチームエラーはリーグ最下位の72個。ただしその数字以上に、今シーズンはダブルプレーを取りこぼす、無駄な進塁を許すなど、記録に残らないミスも目立つ。

 キャッチャーとしてマスクをかぶる機会が多い上本は言う。

「たとえば、下位打線がさほど怖くないチームだったら、ダブルプレーを取れずにランナーを残しても目立ちません。でも相手がソフトバンクだったらと考えると、下位にも打力のある選手がたくさんいる。ダブルプレーを取れなかったせいで失点につながる危険は多いんです。もちろん確実にダブルプレーが取れれば、ピッチャーの負担は格段に減ります」

 永江がレギュラーに定着するかどうかは、チーム防御率にも大きくかかわってくるはずだ。

「これまでは試合の終盤、守備固めにだけ出ることが続いていて、打席には立てず悔しい思いをたくさんしてきました。今は試合に出させてもらっていますけど、それがいつまで続くかは自分次第だと思う。気を抜いたら他の選手に取られます。スタメンで出て、打席にも立ち続けるためにはどうしたらいいのか。たとえヒットが出なくなっても、そこで、なんとか打開策を考えて、ずっと試合に出続けたいです」(永江)

 チーム内でのポジション争いについて尋ねると「負けたくない」と、強い口調で語った。

 オールスターが終わるとペナントレースは終盤戦に入る。3位以内をねらうライオンズの戦い同様に、ショートのポジション争いからも目が離せない。

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永江恭平
埼玉西武ライオンズ

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