欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
“なぜか決める”ミュラー不発が象徴。
個の力が欠如したドイツEURO敗退。
text by
遠藤孝輔Kosuke Endo
photograph byREUTERS/AFLO
posted2016/07/08 16:30
フランスに敗れ落ち込むミュラーと、慰めるシュバインシュタイガー。期待されたミュラーは、決勝Tを無得点で去ることになった。
ワールドカップ連覇へ向けた挑戦が始まる……。
新鋭が頭角を現した一方で、ボアテンクとフンメルスのCBコンビ、守護神ノイアーも要所を押さえた高質なディフェンスを披露。
中盤で攻撃のタクトを振るったクロースは全選手最多となる653本のパスを放ち、ボールポゼッションの核として絶大な安定感を誇った。
このゲームメーカーの隣で攻守のバランスをとったケディラとシュバインシュタイガーは、怪我で大会を棒に振ったMFギュンドガンを忘れさせる働きぶりだった。
ADVERTISEMENT
2大会連続のベスト4に終わった今大会の悔しさを糧にして、ドイツはこれからワールドカップ2連覇という新たなチャレンジをスタートさせる。
9月4日のノルウェーとの一戦で幕を開ける予選には、前述のギュンドガンや同じく怪我で欠場したロイスに加え、今夏のリオ五輪に参戦する有望株の何人かが、新たにスカッドに加わるかもしれない。ただ、近未来のバロンドール候補と目される超逸材は見当たらない。
智将レーブはいかにしてショートケーキにイチゴを乗せるのか。
世界王者のリスタートに注目したい。