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EUに続きEURO“離脱”で悪夢の1週間。
イングランドは生まれ変われるのか? 

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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posted2016/07/01 11:10

EUに続きEURO“離脱”で悪夢の1週間。イングランドは生まれ変われるのか?<Number Web> photograph by AFLO

采配術に疑問の声が続出したホジソン監督は敗退後に退任を表明した。

「ブルドック・スピリット」はよみがえるのか。

 そして、これまでは心の支えであり続けたルーニーの「なき後」と腹を括ってチーム作りを推進すべき代表にとって、プレミアにおける国産選手層の底上げは死活問題だ。1つの好材料は、図らずもEU離脱によってもたらされる副産物となる。

 FIFAが禁じる18歳未満の国際移籍に関する「16-18歳未満のEU圏内移籍は例外とする」という条件が、プレミア勢による「青田買い」には適用されなくなる。つまり、育成促進策として設けられているホーム・グロウン規定で「自家製」とみなされる「21歳までに3シーズンを国内クラブで過ごした選手」は、基本的に純然たる英国籍者になると考えられる。

 国民の多くがどれだけ後悔したところで、アイスランド戦の試合結果も国民投票の結果も過去に戻って変えることなどはできない。最善の将来を目指して進み続けるしかない。英国民は伝統の「ブルドック・スピリット」が持ち味の1つ。国民の多くがサッカーファンであるイングランドの人々は、今こそ持ち前の不屈の精神を発揮しなければならない。

 代表史上最悪の敗戦によるEURO敗退を強烈な教訓とし、欧州大陸からの選手獲得に関する変化をEU離脱という大きな不幸中の幸いとして生かすために。

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ロイ・ホジソン
ウェイン・ルーニー

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