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MLBに40代選手の“生き残り”は7人。
イチロー、上原に見る平均年齢事情。
text by
ナガオ勝司Katsushi Nagao
photograph byAFLO
posted2016/04/15 10:30
イチローは今季も外野のバックアップとして控える。開幕戦では代打で登場した。
イチロー、上原……40代のメジャーリーガーたち。
現役最年長42歳(真偽はさておき)のバルトロ・コロン投手がいるメッツ(平均28.6歳)、同じ年齢だがコロンの5月生まれに対し、10月生まれのイチローがいるマーリンズ(平均29.0歳)、41歳の上原浩治投手と40歳のデービッド・オルティスがいるレッドソックス(平均29.0歳)、41歳のナックルボーラー、R.A.ディッキー投手がいるブルージェイズ(平均29.6歳)、40歳のアレックス・ロドリゲス内野手がいるヤンキース(平均28.8歳)である。
40代の彼らは全員、メジャーリーグでしぶとく生き残ってきた選手たちだ。
イチローは控え外野手になった現在も、メジャー通算3000安打を狙ってプレーし続けている。コロンもチーム事情で先発になったり、救援になったり役割を代えながらも投げ続けている。
上原はチームが若いクローザーを補強した今季も試合終盤のマウンドに上がり続け、ディッキーは“絶滅危惧種”ナックルボーラーとして最後の牙城を守り続けている。来季限りの引退を示唆しているA-ロッドも禁止薬物の使用疑惑による出場停止処分を乗り越え、今も打席に立ち続けている。
「健康だったらメジャーで投げられる」
マリナーズのペラルタも、マイナー契約のキャンプ招待選手という立場から、メジャー昇格を勝ち取ったしぶとい選手だ。
「こんなに長くやれるとは思わなかったけれど、健康だったらメジャーで投げられるって人には言い続けてきたんだ」
とペラルタ。メジャー・デビューが29歳と遅い上に、それ以降もマイナーとメジャーの間を行ったり来たりしており、かなりしぶとい。
「誰かがもう無理だよって教えてくれるまではやるさ」
決めるのは自分。40代のほかの6人もそう思っているのだろう。そして、その中に2人も日本人選手がいるという事実。実は他のどんな日本人の活躍よりも誇りに思っていいことなのかも知れない。