フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
欧州フィギュアで元王者が次々復活!
ペアとアイスダンスの華麗なる舞い。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byREUTERS/AFLO
posted2016/02/12 10:50
タチアナ・ボロソジャルとマキシム・トランコフのSPでの1コマ。怪我で昨シーズンを全休するまで欧州3連覇を果たしていた。
新たなペアで、初出場にして初メダル。
多くのメダルを手にしてきたチャンピオンであるサフチェンコと組み始めたとき、プレッシャーはなかったかと聞かれると、マッソはこう答えた。
「確かにアリョーナのほうがキャリアはずっと上。でも彼女の持っていた知識と経験を、ぼくに忍耐強く分け与えてくれた。彼女とは、最初に滑ってみたときからすぐに良い感触がありました」
欧州選手権では、まるで天井まで届くかと思われるほどの大きなツイストリフトなどをきめ、フリーではマッソのミスもいくつかあったが200.78で銀メダルを獲得。
前のパートナーとは7位が最高だったマッソにとって、初の欧州選手権メダルとなった。
負傷から復帰したアイスダンス世界チャンピオン。
一方アイスダンスでは、昨年の夏練習中に転倒して脳震盪を起こし、GPシリーズを休んでいた現世界チャンピオン、フランスのガブリエラ・パパダキス&ギョーム・シゼロンが、ショートダンス2位から逆転してタイトルを守った。
2位はイタリアのカペリーニ&ラノテ。2014年世界選手権で優勝した後、ラノテのヘルニア手術などでしばらく不調だったが、4度目となる欧州選手権メダルを手にした。3位はやはりソチ五輪後、男性の膝の怪我で競技から休んでいた2013年欧州王者、ロシアのボブロワ&ソロビエフ。
負傷などの事情で休みをとっていたトップ選手たちの返り咲きが目についた、欧州選手権のペアとアイスダンスだった。