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内田篤人、ピッチまでの最終段階。
復帰時期、そしてまさかの移籍は? 

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了戒美子

了戒美子Yoshiko Ryokai

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posted2016/02/08 10:30

内田篤人、ピッチまでの最終段階。復帰時期、そしてまさかの移籍は?<Number Web> photograph by AFLO

既にチームでも上から数えた方が早い年齢、在籍年数になった内田篤人。ファンは彼の復帰を心待ちにしている。

シャルケは、つねに内田の意向を尊重してきた。

 そもそも、今回の手術は内田たっての希望で行われたものだった。2010年シャルケに加入し、'12年頃から右太ももの肉離れが頻発。時間をかけてリハビリを行ったこともあったが、'14年2月には右膝蓋腱(膝裏の外側にある骨のような硬い筋)が断裂した。

 音をたてて切れたと言い、翌日「『あっ、ホントだ! 腱がない』と多くの選手に触られたんだ」と話していたことがある。対応として、シャルケは手術、内田は温存療法を主張した。なにしろW杯イヤーで2010年の悔しさを晴らす、内田の言う「がんばりどき」だったからだ。

 内田は目論見どおりブラジルW杯の本番に間に合わせると、日本代表で唯一といえる高いパフォーマンスを見せた。

 だが、結果的にはその温存療法があだとなったのか、'14-'15シーズン終盤に、CL決勝トーナメント1回戦のレアル・マドリー戦を最後に戦線離脱。今度はシャルケが温存療法を、内田が手術を主張し、オフに入って日本で手術を行った、というのが大まかな流れだ。

クラブが内田の早期復帰を願う理由。

 '14年も'15年も、内田本人がイニシアチブを取り、周りがその意向を汲んだ形だ。内田の手術という決断は、肉離れであったり、腱であったり、故障を抱えながらのプレーにピリオドを打ちたかったからだという。そして、今季のシャルケがCLに出場しないこともそれを後押しした。試合の楽しさなどめったに口にしない内田だが、CLに関しては手放しに戦う喜びを口にする。だが今季はELに回ったことで、割り切れた部分があった。

 今後も、内田が一気に実戦復帰に向かう、とは考えづらい。とはいえ、シャルケ側にも事情はある。主将でCBのヘベデスが、右大腿部の負傷で今季終了まで不在になる。内田の代役として獲得された右SBのカイサラも前半戦はリーグ戦8試合出場にとどまり、第13節からはリーターが出場するケースが増えるなど、どうにも安定しない。

 チームとしては、CLに返り咲くためにも最低でも4位フィニッシュしたいところだが、順位は5位(第19節時点)。上を目指すだけでなく、ボルシアMG、ヴォルフスブルクといった強豪の追い上げを振り切る必要もある。シャルケでの6シーズン目を送るベテラン内田に、早期に帰ってきてもらいたいというのが本音だ。ともあれ、いきなり公式戦という可能性は低く、若手主体のツヴァイテと呼ばれるチームで練習試合などで試してから、という流れになるだろう。

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