野次馬ライトスタンドBACK NUMBER
DeNAの第二幕はどこへ向かうのか?
球団社長に来季戦略を直撃!
text by
村瀬秀信Hidenobu Murase
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2015/11/18 10:30
ラミレス新監督は早速指導を開始している。ゲッツも封印して、来年はどんなスタイルに?
監督候補にはローズ、ヒルマン、佐々木、原辰徳まで。
新監督にA・ラミレスが発表されたのは10月19日のことだった。
そもそも、来年は中畑監督の続投でいくと前半戦終了時には球団から発表され、最終戦までその方針で一貫していた球団フロントである。最下位の責任を取って退任し、「これからは歌手になります!」と、グラウンドを陽気に去って行った中畑清監督を、「そりゃないぜ」と見送ったのも束の間、そこから来季に向けた組織の長・新監督選びという巨大プロジェクトがはじまった。
候補に挙がった名前は、本命と目されていたA・ラミレス、'98年の英雄的4番R・ローズ。元ハム監督のトレイ・ヒルマン……いやいやそこは大魔神・佐々木だ、番長が兼任監督を務めてはどうか、進藤ヘッドが内部昇格するやら、巨人を辞めた原辰徳がベイスターズに来るなんてトンデモ情報まで、どさくさでクロマティが5年ぶり2度目の立候補をしてこないのが不思議なほど、あらゆる名前がスポーツ新聞各紙から挙がった。しかし、実際にフタを開けてみれば大本命と目されたラミレスで決定。何故ここまで割れたのか?
池田社長「以前とは違って情報が漏れない球団に」
池田社長はこう答える。
「いろいろな名前が挙がりましたよね(笑)。ご存知のように、今回の監督人事に関して私たちは、早い段階から“3つの条件”を順次公表してきました。1つ目が『今までのチーム作りを継承できる人』。2つ目が『来年勝負できる人』。そして最後が『横浜に縁のある人』の3つです。それを前提にリストアップした内部候補が10人ほどいて、『10人候補がいます』と公言したところ、以前とは違って内部から情報が漏れない球団になったので、色々な推測がそこかしこで飛び交っていたように思います」
……情報が漏れないベイスターズ。これまでを考えると、斬新ではある。しかし(候補者が)多い時も安心な球団になったからこそ、この監督が決まるまでの期間、スポーツ紙やファンの間で真犯人は誰なのか…と推理するように新監督が探られ、一面を飾ることもしばしば。これはオフも話題を振りまくために、意図的な情報流出が行われていたような気がしてならない。