スポーツ・インテリジェンス原論BACK NUMBER
最後まで憎まれ役を買って出た、
エディー・ジョーンズの「ジャパン愛」。
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph byAFLO
posted2015/10/16 16:45
エディー・ジョーンズの手腕なくしてW杯3勝は絶対に果たしえなかった。しかし日本は、彼がいなくとも4年後に向けて再び前進しなければならない。
選手から愛されることは「必要ない」という信念。
インタビューの席で、私は聞いた。
――こういってはなんですが、ヘッドコーチはこれまでの人生のなかで、選手から愛されたいと思ったことはないんですか。
「ありません」
――一度たりともなかった?
「コーチになってから、まったくありません。必要ないからです」
衝突を恐れない人なのだ。
スーパーラグビー、南アフリカのストーマーズのヘッドコーチに就任するが、来年の4月8日、南アフリカの地で日本のサンウルブズはエディー・ジョーンズのストーマーズと対戦する。
厄介な敵将が待ち受けている。
4年後、2019年ワールドカップ日本大会に向けて、時計の針は動き始めている。