モーターサイクル・レース・ダイアリーズBACK NUMBER
返り咲き目前、ロッシの意外な一言。
9度の王者経験者は、何を語ったか。
text by
遠藤智Satoshi Endo
photograph bySatoshi Endo
posted2015/10/17 10:30
日本GPでは2位でロレンソに先着。表彰台の表情も明るかったロッシ(左)。
最後のチャンピオンから6年、果たして。
もし、これからの3戦がドライコンディションで戦われるとすれば、ふたりの対決はオーストラリアGPはロッシ、マレーシアGPは互角、バレンシアGPはロレンソと読む。
もし荒れた天候になれば、ロッシに追い風になるだろうというのが僕の読みである。
ロッシvs.ロレンソ。その差18点は、戦うライダーも予想する方もまさに3戦まとめてなんてとても考えられないポイント差。「次のレースのことしか考えられない」というロッシの戦いに、世界中が注目することになる。
ロッシが500ccで初めてチャンピオンを獲得したのは2001年のオーストラリアGPだった。それから5年連続チャンピオンを獲得した後、2年間はタイトルから遠ざかるも、さらに2回のチャンピオンを獲得。
そして最後のチャンピオン獲得から6年が過ぎて、いま再びチャンピオン争いをリードしている。
「レースで一番大事なことは?」という問いかけに、「速く走りたいという情熱だね」と答えたロッシ。
ロレンソに先着して7点差をつければ、世界中のファンが待ちに待ったタイトル王手である。