スポーツ・インテリジェンス原論BACK NUMBER
エディーHCの情報戦も中3日では……。
サモア戦まで9日間、次のプランは?
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph byAFLO
posted2015/09/24 11:30
本来ならスタミナの優位が活きるはずの後半だったが、先に足が止まったのは日本だった。
サモア戦まで中9日。アドバンテージは生かせるか。
しかし、メディアの人間なら指摘しても許されるだろう。
スポーツの統治機関はフェアネス、公平性の担保をすることが仕事である。日本は南アフリカと激闘を戦った4日後、フレッシュな状態のスコットランドと戦わざるを得なかった。
これを不公平といわずして、なんといえばいいのか。会見で、リーチ マイケル主将はぽろりと本音を漏らした。
「スコットランドに対しては準備が足りなかったかもしれない」
もう少し、終盤までもつれた展開が可能だっただけに、悔いの残る敗戦だ。
次は中9日でサモアと戦う。肉体の強さはピカイチ、しかも少々荒っぽいプレーを仕掛けることも厭わない。相手は強いし、日本が苦手とするタイプのチームとの対戦だ。
スコットランド戦後の会見で、エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチはいたずらっぽく笑ってこう話した。
「殴り合いのような試合になるかもしれませんよ。間違いなく、ヒートアップします」
中9日の日本と、中6日のサモア。
回復、そして分析の面で考えるなら、日本に一日の長がある。しかも、エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチがもっとも得意とする情報戦の分野で――。
どんな視点で分析し、プランを組むのか。
10月3日の夜、それが明らかになる。