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日本が失った“アジアNo.1”の座。
男子4×100mに何が起こったのか。
text by
宝田将志Shoji Takarada
photograph byAFLO
posted2015/08/30 11:45
強化を実らせ、世界の舞台でアジア記録を更新したうえに銀メダルを獲得して見せた中国チーム。日本も、自国開催の五輪で会場中を歓喜の渦に巻き込むことができるだろうか。
桐生も、山縣も、飯塚もいなかった今回のチーム。
そもそも今大会では、100m現役最速の桐生祥秀(東洋大)も、五輪史上日本最速で走った山縣亮太(セイコーホールディングス)も、リレーメンバーの常連の飯塚翔太(ミズノ)も故障が影響して代表入りできていない。
対して中国は蘇が100mで予選、準決勝を勝ち上がり、アジア人で初めて決勝までラウンドを重ねたうえ、リレーも牽引。予選で自分たちの持つアジア記録を37秒99から37秒92に塗り替えている。
なぜ日本はベストを発揮できていないのか。そんなもどかしさが続いている。もちろん、怪我でパフォーマンスを発揮できないのも実力のうちなのだが。
「中国と同じくらいのタイムは出せるはず。失敗を繰り返して、二度と同じ失敗をしないようにして進んできた」と苅部コーチは言った。
リオデジャネイロ五輪まで1年を切っている。2020東京五輪までは5年だ。
新しい国立競技場で、日本の観客は歓喜の大声を張り上げられるだろうか。