オリンピックへの道BACK NUMBER
全ては「オグシオ」から始まった!?
日本バドミントンが強くなった理由。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byKyodo News
posted2015/08/24 10:30
準々決勝では香港の魏楠にストレート勝ちしメダルを決めた桃田賢斗。わずか37分での圧勝劇だった。
五輪のメダリストをライバル視する高校生たち。
桃田ら数々の選手を育ててきた富岡高校監督の大堀均氏が、以前こう語っていたのを思い出す。
「ロンドン五輪での銀メダルを見て、高校生らは『すごい』と思うよりライバル意識を燃やしていた。そういう意識の高さが伸びる要因だと思います」
桃田が2012年に世界ジュニア選手権シングルスで日本男子初の優勝を果たし、2013、2014年の同選手権女子シングルスで山口茜が連覇。両者のその後の活躍は、ジュニアからの育成の成功を表している。
今回の世界選手権での成績は、リオデジャネイロ五輪へ向けての収穫だが、帰国した桃田は、こうも語っている。
「第4シードでのベスト4だから満足はできません。もっと強くなりたいと思いました」
銅メダルを得ても、手放しで喜ばない桃田の姿もまた、現在の日本バドミントンの勢いを示しているようだった。