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史上最年少ドライバーに論争勃発!
フェルスタッペンは本当に危険か?
posted2015/06/14 11:00
text by
尾張正博Masahiro Owari
photograph by
Getty Images
カナダGPは波乱が起きることで有名だが、今年は一度もセーフティーカーが出動せずに平穏のうちに幕を閉じた。
しかし、週末のジル・ビルヌーブ・サーキットのコース外では、ある事故を巡って熱い舌戦が繰り広げられていた。
それは、前戦モナコGPで発生したトロ・ロッソのマックス・フェルスタッペンの事故についてである。
事故はモナコGP終盤、10番手を走行していたロータスのロマン・グロージャンに、オーバーテイクしようとしたフェルスタッペンが追突する形で起きた。
レース後、審議委員会は追突したフェルスタッペンに「次戦5番手降格」のペナルティを科す裁定を行ない、決着したかに見えた。
グロージャンがフェルスタッペンを非難。
しかし、この審議委員会に2人のドライバーが呼び出しを受けた際、両者の間でちょっとした事件が起きていた。
追突されて10位入賞を奪われたグロージャンは、フェルスタッペンから謝罪を受けると思っていた。しかし、フェルスタッペンは謝罪するどころか、事故はグロージャンのほうに非があると言い出したのである。
そのため、2週間後のカナダGPで報道陣がグロージャンを囲み、モナコの一件が再燃することになった。
「モナコのレース後、レース審議委員が部屋へ行ったとき、僕は彼とそこでレース後、初めて会った。そのとき、ごめんなさいと言ってくれると思っていたら『ブレーキテストされた』と僕を非難してきた。ビックリしたよ」
カナダGPが開幕する前日に報道陣に尋ねられたグロージャンは、そう言って史上最年少F1ドライバーであるフェルスタッペンの事故後の態度を非難した。