フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
世界王者から来日前のアドバイス。
日本男子はフィギュアのペアを目指せ!
posted2015/06/09 10:40
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph by
ISU/ISU via Getty Images
この夏、「ドリームオンアイス」と「ファンタジーオンアイス」に出場する、カナダのペア、ミーガン・デュハメル&エリック・ラドフォード。3月に上海で新世界チャンピオンとなった彼らに、単独電話インタビューで話を聞いた。
「昨シーズンのことは、誇りに思っています。ラッキーでもあり、稀有な体験だった。フィギュアスケートでは何が起きてもおかしくないから、最後まで気が抜けなかった」とラドフォード。
昨シーズン、彼らは出場したすべての試合(国別対抗戦を除く)で優勝。上海でも当然優勝候補視されていたが、プレッシャーに負けることなく安定した演技で初世界タイトルを手にした。
苦労人のペア、デュハメル&ラドフォード。
ジュニア時代にペアを組んで、順調にエリートコースを進むペアもいる中で、現在29歳と30歳の彼らは苦労人である。それぞれが過去に数人のパートナーとペアを試み、2人がペアを結成したのは2010年夏のこと。
「でも私たちには、それまでのペアの経験があった。それが自信につながりました」とデュハメル。彼女たちはサイドバイサイドジャンプに3ルッツを入れるなど、他のペアにはない難易度の高い技に挑戦しながら、世界の頂点に向かって地道に努力をしてきた。自分たちの成功の理由について、デュハメルはこう分析する。
「成功の鍵は、一歩一歩の積み重ねを大切にしてきたことかしら。長期的な漠然とした目標よりも、まずは目の前の目的を達成させる、というように、あせらずに少しずつ前進してきたの」
2013年、2014年の2年連続で世界銅メダル、そして今年はついに頂点に立った。