メルマガNumberダイジェストBACK NUMBER
福西崇史が語る現役引退への後悔。
「ピッチに立つと、やっぱり……」
text by
福西崇史Takashi Fukunishi
photograph bySports Graphic Number
posted2015/06/01 16:30
「福西崇史の『考えるサッカー』」、配信は毎週月曜日の予定です。
解説者として試合を見ていて、思うこと。
――なるほど。読者の方が聞きたいのは解説者になられてから、「ああ、現役でプレーしててもよかったかなあ」と思ったことがあるのかな、と。
福西:これは後悔とは違うんだけど、現役を辞めて解説者として試合を見ていると、「この緊張感の中でプレーしてたってことはホントに、いい経験をさせてもらってたんだな」と思うことはよくあるよ。
――プロサッカー選手であったことを誇りに思うというか……福西さんの中でポジティブに捉えているんでしょうね。
福西:そうそう! 「現役を終えたんだから、今度は解説者って立場で自分の力を100%出していこう!」ってね。そこは人それぞれ、考え方が違うからね。例えばカズさんのように40代までプレーし続ける選手もいて、そういった人たちがしている節制や、サッカーに対する姿勢はホントに尊敬する。
サッカー選手に戻りたくなる時って、あります?
――ちなみにもう一つの質問ですが、サッカー選手に戻りたくなる時って、あります?
福西:さっきも言ったけど、踏ん切りをつけたわけだから「プロ」として戻りたい、って思うことはないんだよ。今のところはね(笑)。
――何か最後の言葉、意味深です。
福西:もし「プロに戻れ!」ってなったら、できないわけじゃないけど。
――お! 元日本代表としてのプライドが!
福西:いや、想像したら、やっぱり……(苦笑)。
――えー(笑)。
福西:S級ライセンス講習会で、ガンガン動いて実感したのかも。もちろん合宿形式の講習会は本気でサッカーできる環境だから、楽しいんだけどね。
――なるほどな~。僕もキャンプやトレーニングとかを見ているので、あんなキツい強度でほぼ毎日練習、そして週1か2で公式戦をこなす生活って、相当厳しいですもんね。
福西:いやホント、厳しいよ~。
――うーん、実感がこもっている。
福西:ただ、今でもチャリティーマッチや他の選手の引退試合でサッカーをする機会があるわけじゃん。出場していみると、スタジアムに来てくれた人たちが見てくれたり、応援してくれている中でサッカーをプレーできる環境って、ものすごく幸せなんだなあって実感するよ。
――なるほど。
福西:公式戦ではないとはいえ、やっぱりお客さんが見ている中でヘタなプレーはできないと思ってるんだ。もちろん体力的には衰えている分、何度も何度も全力疾走はできないし、ミスだって起きるわけじゃん? でもね、自分が楽しみながら、みんなを楽しませるようなプレーを見せたいと感じる。そういうのは、ピッチに立つことで思い出す感覚だよね。
――それは元プロのメンタリティですね。もし僕が見に行って「福西さん、衰えたんじゃないですか~?」とかこのメルマガで言われたりしたら……。
福西:茂野くんに言われるとか、絶対に避けたい(笑)。
などについて、大いに語っている福西氏。
この続きは、メルマガNumber「福西崇史の『考えるサッカー』」で
ぜひお読みください。