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長友佑都、インテルとの蜜月の終焉?
契約延長は見えず、補強の影響は。
text by
弓削高志Takashi Yuge
photograph byAFLO
posted2015/05/28 10:30
インテルでの長友佑都の契約はあと1年残っているが、シャルケ(独)やトッテナム(英)もこの日本人サイドバックに興味をしめしている。
他クラブ、他リーグでの長友を見る時なのか。
長友にとって、攻撃に比重を置いて生き残りを図る、という選択もなくはないが、それにしてもポジションにおけるヒエラルキーはかなり下位に置かれることが予想される。
つまり、“チームがスクデットを狙うための戦力になりうるか”という根本的な問いが、長友へあらためて突き付けられているのだ。
23日にインテルが敗れたジェノアは、かつてザッケローニ監督に率いられた日本代表が、ついぞ完成させられなかった3-4-3をほぼ完璧に使いこなしているチームだった。
例えば、戦術マニアとして知られる智将ガスペリーニの下で長友がどう使われるのか。もしくは、イタリア以外の国で長友がどこまでやれるのか。インテルで150試合もの経験を重ねた今、彼の新たな挑戦を見てみたい気もする。
4年前の冬、期待に胸弾ませて入団したあの強豪チームはもういない。長友自身も成熟し、プレースタイルも心身のコンディションも変わった。
インテルも長友も、どんな形であれ今夏が再出発となることは間違いない。