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リーグ最高の盾と、10年に1人の矛。
浦和vs.G大阪、焦点はやはり宇佐美。 

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茂野聡士

茂野聡士Satoshi Shigeno

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posted2015/05/01 11:30

リーグ最高の盾と、10年に1人の矛。浦和vs.G大阪、焦点はやはり宇佐美。<Number Web> photograph by J.LEAGUE PHOTOS

昨年浦和に抑え込まれた時から現在までに、宇佐美貴史が驚くほどの進化を遂げたことは間違いない。あとは、それが鉄壁を誇る浦和守備陣に通用するかだ。

ドリブルに加え、オフザボールに磨きが。

 そんな宇佐美について、よくスプリントや運動量の少なさが課題と言われているが、今シーズンのゴールシーンを見ていると「ワンタッチゴール」に成長を感じさせる。

 たとえば4月29日の第8節、松本山雅戦のゴールがそうだった。

 相手の横パスをかっさらった宇佐美はパトリックにボールを預けると、そのままゴール前に走り込み、パトリックのラストパスを右足ダイレクトで合わせた。このボールを受ける直前、宇佐美はフリーランから“急停止”して、2人のマーカーを完璧に外している。また第4節、名古屋戦の2点目でも“急停止”からのダイレクトシュートを決めていて、オフザボールでの駆け引きに磨きをかけたことを証明した。

昨年は浦和に封殺され、リベンジを期す宇佐美。

 この浦和との大一番には、宇佐美本人にも期するものがあるはずだ。

 昨年11月、リーグ戦ラスト3試合で迎えた浦和戦でG大阪は勝利を挙げて逆転優勝への足掛かりとしたものの、宇佐美自身は浦和の守備網に完全に封殺され、放ったシュートは1本だけ。「だいぶ疲れてきて、相手にもだいぶ研究されてきて、なかなか本来の力を出せない状態であれば、フレッシュな選手の方が結果を出してくれるんじゃないか」と判断した長谷川健太監督に、途中交代を命じられることになった。そのリベンジを果たすチャンスである。

 最後に余談だが、浦和の開幕からの連続不敗記録、そしてマグノ・アウベスがマークした8試合9得点のハイペース記録はともに、両クラブが覇権を争った'06年のものだ。

 そのシーズンを制したのは浦和。埼スタで行なわれた最終節の直接対決に勝利したホームチームが初のリーグタイトルを手にしたが、今回は果たしてどうなるか――。

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