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日本代表に“背番号9”を確立する。
岡崎慎司が目論むミッションとは?

posted2015/01/23 11:30

 
日本代表に“背番号9”を確立する。岡崎慎司が目論むミッションとは?<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

パレスチナ戦で、香川のシュート性のボールに鋭く反応してゴールを決めた岡崎慎司。ゴール前での強引さとクレバーさの最適なバランスはどこにあるのだろうか。

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了戒美子

了戒美子Yoshiko Ryokai

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Takuya Sugiyama

 アジアカップ2連覇。それは選手、スタッフ問わず日本代表に関わる全ての人間に共通する目標だ。

 一方で、当然ながらその共通認識とは別に各選手も自分なりのテーマを掲げてここに参加している。岡崎慎司の場合は、日本代表での新しいフォワード像の確立、がその一つになる。

 昨年末、アジアカップメンバー発表を受けてこんな話をしていた。

「自分がトップ張る以上はやっぱり、フォワードってこういうのでも良いんだっていうのを見せられれば良い。常にゴールを狙い続ける、というか。今ってフォワードがいろんな事を求められ過ぎて、なかなかそういう役をやらせてもらえない選手が多いと思うんですけど、自分からフォワード像を作って行く。その姿を見せられれば良いかなと」

 これまでも得点へのこだわりを再三口にしてきてはいるが、今回のアジアカップではひと味違う。1トップとして得点にこだわり抜き、いわゆる“背番号9”という役割が日本代表でも成立することを証明する。それが、岡崎の明確なテーマの一つなのだ。

「点取り屋として行くんで、ゴール、結果にこだわってやりたいなと。前回とは違う自分でチャレンジしたいです」

得点でも、スコアポイントでもドイツ屈指の存在に。

 もちろん、口にするからにはそれだけの自信と裏付けがある。所属のマインツでは、'13-'14シーズンに15得点、今季も前半戦だけで8得点。得点数そのものは昨季前半戦と変わらないが、「手応えは今季のほうが上」だと言う。

 昨季は、前半戦の8得点のうち1試合2得点が3回だが、今季はそれが1回に。つまり、好不調の波が減り、相手チームに左右される事なくコンスタントに結果を出しているということを意味する。

 また、アシスト数が昨季の1から3に伸びた。ドイツでは、メディアが得点とアシストを合計したスコアポイントのランキングを作るほどアシストへの評価は高いのだが、そのポイントを見ても昨季の9に対して今季は11。その順位を見ると、昨季は20位にも入らなかったのだが、今季は8位タイなのだ。得点力だけでなく、チームの得点への貢献度もブンデスリーガで指折りの存在になっている。

【次ページ】 代表では、献身性と守備力で立場を確立してきた。

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