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東京選抜に揃った18人の高校球児。
東南アジア遠征は「個性」が大事。
posted2014/12/06 10:40
text by
小関順二Junji Koseki
photograph by
NIKKAN SPORTS
私が今年最後の観戦試合に選んだのは、11月23日に千葉県習志野市実籾の日大グラウンドで行われた東京都高校選抜対日本大学というカードだった。
東京都高校選抜とは、文字通り東京都高等学校野球連盟に所属する硬式野球部員のピックアップチームのことで、12月21日から30日まで選手18人が呉越同舟して東南アジアのシンガポール、ミャンマーを転戦する。そのピックアップチームの壮行試合の相手に選ばれたのが1、2年生で構成された日大である。
日大は東都大学野球連盟の2部リーグにとどまっていることもあり、選手1人1人に知名度はないが、かつての甲子園出場組は千葉翔太(花巻東)、斉藤風多、関翔太、太田和輝(以上日大三)、山口大輔(報徳学園)、ソン・ホキュン(明徳義塾)など多士済々の顔ぶれ。とくに千葉は'13年夏の甲子園大会でファールを量産したバッティングが「スイングかバントか」と物議をかもしていたのでご存知の方も多いと思う。
その千葉が2番打者として打席に立ってたまたまファールを打つと、日大ベンチから「久しぶりに見たなあカッティー」の声が。カット打法は既に封印しているが、周囲がそれを持ち出すことによって千葉のキャラが立つことも確か。おとなしい高校2年生にくらべ大学生のヤジはしゃれがキツイ半面、気が利いていると思った。
東京選抜のメンバーは?
さて、東京都高校選抜(以下、東京選抜)のメンバーを紹介しよう(○は投手・野手兼任)。
◇投手……○田村孝之介(日大三)、大浜永遠(日大豊山)、○勝俣翔貴(東海大菅生)
◇捕手……加藤雅樹(早稲田実)、吉田龍平(小山台)、西田賢太(日大鶴ヶ丘)
◇内野手……北本一樹(二松学舎大付)、乗松良多(東亜学園)、佐久本凪(八王子)、小山拳士郎(成立学園)、高沢俊哉(堀越)、河野拓斗(紅葉川)、伊藤雅人(関東第一)、佐々木廣大(昭和)、北岡知晃(佼成学園)
◇外野手……中道大波(帝京)、植田雄大(国学院久我山)、大久保建汰(駒場学園)