プロ野球亭日乗BACK NUMBER
“自己犠牲”徹底の巨人にどう挑む?
点が取れない阪神に必要な1つのこと。
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byNaoya Sanuki
posted2014/10/15 12:45
首位打者を獲得したマートンは、阪神打線のまさに中心。足や小技を絡めて確実に点を取ってくる巨人に対抗するには、打線の奮起が必要だ。
戦力的には阪神がリードか。
ファーストステージでもあれだけ点が取れなかったのだから、当然、和田豊監督もオーダーをいじってくるはずだ。そのときにどういう意図を持って、新打線を組むのか。打線がどう巡ってもベンチ主導で点が取れるオーダーを組む。それが1点の重みが違う短期決戦の要になるはずだ。そしてその動く意識を、選手にどれだけ徹底できるか。
そこに、ファイナルステージでの阪神打線再生のカギはあるように思う。
エース・菅野智之投手を欠く巨人は、総力戦で3つの白星を取りにくる。ファーストステージで好調だった先発陣と抑えの呉昇桓投手が安定する阪神は、あとは1点をどう積み上げて4つの白星を手にするか、だ。
巨人がエース不在の分だけ、戦力的には阪神が一歩抜け出ているが、巨人には1勝のアドバンテージがある。
久々に手に汗を握る伝統の一戦、いよいよゴングである。