プレミアリーグの時間BACK NUMBER
ドルトムント復帰は“運命”だった。
香川真司、不運の2年間と古巣の絆。
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byGetty Images
posted2014/09/01 11:20
8月31日にドルトムントへの入団発表を行なった香川真司。バイエルンを倒してのリーグ制覇に導いた「エース」をファンは待ちわびていた。
香川はドルトムントに戻る運命にあった。
現在のドルトムントにおける香川の必要性を疑問視する声もあるが、昨年加入のヘンリク・ムヒタリアンと、一昨年加入のマルコ・ロイスを香川の左右に並べる2列目は現実的だ。ロイスは香川の後釜的な存在で、一昨季のCL決勝でもトップ下を務めた逸材だが、それだけに引抜きの噂が絶えない。最終的にはロイスの後釜としての先代復帰という位置付けもあり得る。
2年前、ドルトムントの公式サイトで「プレミアでの夢を実現したかったから」と、マンU入りについてコメントした本人には、「夢破れた」という気持ちがあるかもしれない。だが、プレミア挑戦に「敗れた」とうつむくことはない。香川はドルトムントに戻る運命にあった。そうとしか思えない2年間だったのだから。