野次馬ライトスタンドBACK NUMBER
野球芸術家の卵たちが集結。
「がんばれ! 日本橋ベアーズ」
text by
村瀬秀信Hidenobu Murase
photograph byHidenobu Murase
posted2014/08/26 10:30
展覧会の告知フライヤー。ながさわ画伯の画力は依然健在である。
「ヤクルトの絵を描いていて、12球団いたらいいなって」
8月16日からはじまったグループ展は盛況となったようで、彼女たちの作品で売れたものもあったそうだ。
日本橋ベアーズの4番打者、阿良田は言う。
「日本橋ベアーズは今までにない野球芸術の展覧会になるのではないかと思っています。残ったメンバーたちは皆、野球好きでして、絵を描くことで気づいた自分の野球への着眼点もあり、野球の捉え方をより深いものに出来たような気がしています。それは絵具と筆を通して自分とキャッチボールをしているようでした。私たちの絵を見た人たちの野球へのイメージを少しでもハッピーにできれば、これ以上嬉しいことはありません。よろしくお願いします」
日本橋ベアーズの第一戦となるこの展覧会は23日が最終日。夜の19時半からは日本橋ベアーズメンバーとながさわによる「だから私は“野球スル”」と題されたトークライブも行われたとか。
ながさわは言う。
「そもそも若い子の育成を考えるようになったのも、ヤクルトの絵を描いていて、これが12球団いたらいいなぁって思ったからなんですよ。だって12人で展示したら面白いじゃない。そこで、また順位つけられるじゃないですか。ヤクルトはペナント最下位だけど、展示じゃ優勝したぜ……なんてこともできるじゃないですか(笑)。彼女たちの作品を見て、また俺も“野球したい”と思う人間が一人でも多く出てきてほしいですよ」
つぎはぎだらけではじまった野球芸術チーム「日本橋ベアーズ」。その動向がどんなものになるのか、監督のながさわたかひろも知らない。……というか、自分のペナントでいっぱいいっぱいで、考えていない。