SCORE CARDBACK NUMBER
“人材の宝庫”九州に思う、未完成の才能の育て方。
~有望球児は弱点を克服できるか~
posted2014/07/31 10:00
text by
小関順二Junji Koseki
photograph by
NIKKAN SPORTS
プロのスカウト数人に聞いたところ、今年の九州勢はチームの強さより、個人の能力の高さが目を引くと答えてくれた。
確かに前評判の高い逸材がごろごろいる。投手では春の九州大会でストレートが150kmを計測した佐野皓大(大分)、昨秋・今春の福岡県大会準優勝投手である小野郁(西日本短大付)、149kmの快速球で熊本ナンバーワンの評価を得る善武士(多良木)が代表的選手だ。野手では九州国際大付のクリーンアップ、清水優心(捕手)と古澤勝吾(遊撃手)がスカウトの注目を一身に集める。
以上に挙げた5人のうち、佐野を除く4人を7月18、19日の熊本大会、福岡大会で見ることができた。善は持ち味のストレートが自己最速に4km及ばないまでも145kmを計測し、小野は東海大五に対して173球の完投劇を演じ、スカウトのスピードガンで最速149kmの数字も叩き出した。前評判に違わない大物ぶりと言っていいだろう。