濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
立ち技界最大勢力、チームドラゴン。
王者を続々輩出する強さの秘密とは。
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byNorihiro Hashimoto
posted2014/06/11 16:30
チームドラゴンが誇るチャンピオンたち。後列左から時計回りに、卜部功也、卜部弘嵩、前田憲作代表、山崎秀晃、武尊、伊澤波人。
ハイレベルな技術と、図太さを同居させる。
基礎や戦略は高度なものを授けてもらえるが、型にはめられることはない。厳しい練習の中で生き残ることができるかどうかは自分しだい。チームドラゴンの選手たちは、エリートであると同時に雑草でもある。ハイレベルな技術と、どんな状況にも動じない図太さが同居しているのだ。
6月に入り、チームドラゴンには体制の変更があった。新イベント『K-1ワールドリーグ』が発足し、前田がプロデューサーに就任したことにともなって母体となるジム名が『龍道場』から『K-1 GYM DRAGON』に。プロ選手の所属チーム名はチームドラゴンのままで前田が指導を続けるが、メインセコンドにつくことはなくなる。
試合における師匠のバックアップがなくなる形だが、選手たちは「不安はないです」と口を揃えた。そもそも卜部兄弟のフランス遠征も、伊澤の中国遠征も前田は帯同していない。
「試合でやるべきことは全部ジムで練習済みですから。リングでは自分の力を出してくれるだけでいい」と前田。選手たちの図太さ、逞しさは、今後さらに磨かれていくことになるはずだ。