濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
変化を続けるUFC、3度目の日本大会。
近づく“格闘首都”アメリカとの距離。
posted2014/07/01 10:30
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph by
Susumu Nagao
今年も、世界最大のMMAイベントUFCが日本にやってくる。
9月20日、『UFC FIGHT NIGHT JAPAN 2014』がさいたまスーパーアリーナで開催される。PRIDEをも買収した“ブレイク後”のUFCが日本大会を開催するのは今回が3度目。6月26日に行なわれた会見では、メインイベントにアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラをKOしたことでも知られるロイ・ネルソンと元K-1王者マーク・ハントのヘビー級ハードパンチャー対決が発表された。過去2年のメイン(2012年=フランク・エドガーvs.ベンソン・ヘンダーソンのライト級王座戦、2013年=ヴァンダレイ・シウバvs.ブライアン・スタン)に勝るとも劣らない好カードだ。
前2大会と異なり、日本の観客が見やすい時間帯に開催。
今大会はこれまでと違う部分も目立つ。一昨年、昨年は日曜日の午前中から試合が始まり、午後の早い時間に終了するというスケジュールだった。アメリカで土曜の夜に生中継するためだ。しかし今回は土曜日の14:30に試合開始。日本の観客が見やすい時間帯に設定されている。
現在、UFCは世界各国で毎週のように大会を開催中だ。北米だけでなくブラジル、ヨーロッパ、日本以外のアジア都市(マカオ、シンガポール)にも進出を果たした。現地のファイターが数多く出場するこうした大会の多くは、全米PPV放送ではなく昨年オープンした月額制ネット動画チャンネル『UFCファイトパス』で中継される(日本大会はWOWOWで生中継)。つまりUFCは世界進出とローカライズを同時に進めているのだ。会見では、山本“KID”徳郁、五味隆典、秋山成勲、堀口恭司、国本起一が出場選手としてアナウンスされた。