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試合の最初の15分で調子が分かる!
“ルンメニゲ式”観戦術の3ポイント。
text by
木崎伸也Shinya Kizaki
photograph byGetty Images
posted2014/05/12 10:30
現在、バイエルンの代表取締役CEOを務めるカール・ハインツ・ルンメニゲ。CL準決勝のレアル・マドリー戦後には、「今日の彼らは我々の限界を示した」と相手の強さを認める発言をした。
「最初の15分間を見れば、その日がチームにとっていい日なのか、悪い日なのか、だいたい見極めることができる」
カール・ハインツ・ルンメニゲ(バイエルン・ミュンヘン代表取締役)
ブラジルW杯に向けて、サッカー出版業界では「観戦術」をテーマにした書籍が多く刊行されている。戦術論ブームが一段落し、それをいかに観戦に結びつけるか、という段階に入ったからだろう。筆者も4年前に『サッカーの見方は1日で変えられる』(東洋経済新報社)を出版し、おかげさまで少しずつ版を重ねている。
今回のコラムでは、日本代表の試合を占ううえでポイントになるであろう、「キックオフの笛が鳴ってからの15分間」をクローズアップしてみたい。
「いい日」と「悪い日」を見極めるための着眼点は?
バロンドールに2度輝いた元ドイツ代表のストライカー、カール・ハインツ・ルンメニゲ(現バイエルン・ミュンヘン代表取締役)は、自らの観戦術をこう語る。
「最初の15分間を見れば、その日がチームにとっていい日なのか、悪い日なのか、だいたい見極めることができる」
スカウティングが進んだ現代でも、やはり実際にピッチで両チームが向き合ってみないとわからないことがある。
では、その15分間、どこに着目すれば「いい日」と「悪い日」を見極められるのか。ここでは3つのポイントをあげたい。