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羽生結弦の金メダルは歴史の上に。
仙台人として、そして日本男子として。 

text by

野口美惠

野口美惠Yoshie Noguchi

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photograph bySunao Noto/JMPA

posted2014/02/16 12:30

羽生結弦の金メダルは歴史の上に。仙台人として、そして日本男子として。<Number Web> photograph by Sunao Noto/JMPA

金メダルを手に微笑む羽生結弦。会見ではライバル、コーチ、先人たちへの感謝を語った。

荒川さん、高橋選手、小塚選手……すべての人に感謝を。

「震災でリンクを失った時、アイスショーに呼んでいただき滑ることができたこと、荒川さんや高橋選手や小塚選手らたくさんのスケーターがチャリティーイベントを企画してくれてリンクが復活したこと。そのお陰で僕はここにいられると思います。自分は今ここに1人で立っています。でも表彰台に上ったとき、日本の皆さんの思いを背負って演技できたことをうれしく思いました」

 日本男子フィギュアは一歩ずつ、一歩ずつ、後輩へとバトンを託しながら階段を登ってきた。誰が欠けても羽生の金メダルは無かった。そしてその重みを羽生自身が一番感じている。一夜明け、興奮から少し気持ちを落ち着かせた羽生は言った。

「昨日の演技には納得していませんが、最終的には金メダルという評価をいただいたことを誇りに思います。僕はスケートが好きなのでまだまだ現役を続けます。日本男子らしく、敬意の気持ちを忘れないようにありたいと思います。日本国民として恥じない人間になれるように日々努力していきたいです」

 羽生の快進撃はまだ終わらない。日本男子フィギュアの新しい歴史をこれからも刻んでいく。

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