渡部暁斗の名言
僕の場合は楽しみながらこの競技をやって、最終的に世界一になったら辞めようと思っているんです。
渡部暁斗(ノルディック複合)
2014/02/12
クロスカントリーとジャンプを組み合わせたノルディック複合という競技は、いい言葉で表現すればオールラウンダー、斜に構えた言葉を使えば器用貧乏とも言える。「僕がいい成績を出して、複合の認知度が上がったとしても、ジャンプやクロカンに比べれば『始めよう』と思ってくれる子供はすごく少ないでしょうね。頑張っても報われないというか……。結局は僕の中では、変わり者が自己満足のためにやっている感じですね」と渡部は淡々としている。渡部の考える「世界一」の規準は「W杯総合優勝」で五輪は4年に一度向こうからやってくるものだと捉えている。だが、「それを目指して競技を続けていくためには、スポンサーや支援してくれる人、応援してくれる人は必要不可欠なんです。そういう人たちを納得させて僕が世界一を追求していくためにも、やっぱり五輪で金メダルを獲ることが必要なんですね」。渡部にとって金メダルは世界一を目指すための必須アイテムなのだ。
Number846号(2014/01/30)