SCORE CARDBACK NUMBER
移籍を経ても2人を繋ぐ、
デンとノアの“ルーツ”。
~ブルズを支えたアフリカの血~
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byGetty Images
posted2014/01/31 06:10
フォワードのデン(右)とセンターのノア。優れたディフェンス力でブルズを支えてきた。
1月7日、ルオル・デンがシカゴ・ブルズからクリーブランド・キャバリアーズにトレードになると、ブルズのジョアキム・ノアは、報道陣に対して1週間もだんまりを決めこんだ。6シーズン間共に戦った親友との別離は、それだけ衝撃が大きい出来事だったのだ。
2人は一見、対照的だ。物静かで熟考型であり、ポーカーフェイスのデンに対して、本能に従う型破りなタイプで、感情の起伏をすぐに表にだすノア。
そんな2人が親しくなった理由のひとつは、ルーツと辿ってきた道が似ていたことだった。ノアは祖父がカメルーン人で、父がヨーロッパに渡り、ノア自身はニューヨークで生まれ育った。デンは南スーダン出身。一家でイギリスに移住し、14歳でバスケットボールをするためにアメリカに渡って来た。