扇原もクラブが運営するサッカースクールで育った。

「施設の整備では、天然芝グラウンド、人工芝グラウンド、そしてクラブハウスの建設。活動面では、スポーツクラブの活動を支えるスタッフの育成や大阪市内の幼稚園や小学校でサッカー教室を開いた際に配る冊子の制作といった広報活動に使っています」

　セレッソ大阪は、1997年からサッカースクールを開くなど、地域のスポーツ振興に力を入れているクラブであった。セレッソ大阪スポーツクラブが運営するサッカースクールには、現在のトップチームで活躍する選手も通っていた。扇原もその一人だ。

「小学校3年生の頃から堺泉北校に通っていました。地元に強いチームが無くても、スクールで上手い選手と一緒に練習できるので、すごく楽しかった思い出があります」

　トップチームの選手となった今、スポーツクラブの活動をどう感じているのだろうか。

「サッカーを通じて生まれたtoto。その助成金を活用したこの場所を、地域の人達にも存分に使ってもらえれば嬉しいですし、多くの人がスポーツをするようになれば、サッカーだけではなく、いろいろなスポーツが盛り上がる。僕たち選手がその力になれるのであれば、もっとサッカーをがんばろうという励みにもなります」

　大きな一歩を踏み出したセレッソ大阪スポーツクラブ。今後どう発展していくのだろうか。宮本氏は言う。

「私達には、セレッソ大阪で築いたスポーツクラブの運営ノウハウがあります。それをうまく活用しながら、30年後、40年後に地域の人から愛されるスポーツクラブになるように、toto助成金の助けを借りながら一歩一歩着実にがんばっていきたいと思っています」