SCORE CARDBACK NUMBER

引退直後にHC就任、
キッドの鮮やかな転身。
~NBA最強ポイントガード、指導者に~ 

text by

宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

PROFILE

photograph byGetty Images

posted2013/07/03 06:00

引退直後にHC就任、キッドの鮮やかな転身。~NBA最強ポイントガード、指導者に~<Number Web> photograph by Getty Images

通算アシスト数はNBA歴代2位、トリプルダブル数は3位を誇る近代最高のPGだった。

 ポイントガードは、1手先のプレーを読むことを求められるポジションだ。ジェイソン・キッドも、その能力に長けた選手だった。

 引退後の転身も鮮やかだった。6月3日に、19シーズンの現役生活を終えることを発表したかと思ったら、そのわずか9日後の6月12日に、古巣ブルックリン・ネッツのヘッドコーチに就任していたのだ。デロン・ウィリアムスやブルック・ロペスらオールスターがいて、プレイオフで競えるだけの戦力がそろったチームだ。引退直後、しかもコーチ経験のないキッドの抜擢に誰もが驚いた。

 しかし、キッド自身は少し前から引退後にコーチになることを考えて準備をしていたのだという。ダラス・マーベリックスで優勝する前年から、試合に関して気づいたこと、自分ならどんな采配をするかをメモとして書き残してきた。北京五輪では、出番が少なくてもチームのまとめ役として代表入りし、名将マイク・シュシェフスキーの采配を間近で見た。選手キャリアの終盤には、スターターを外れて控えとしての経験も受け入れ、控え選手の気持ちを理解したという。

こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
NumberWeb有料会員になると続きをお読みいただけます。

残り: 442文字

NumberWeb有料会員(月額330円[税込])は、この記事だけでなく
NumberWeb内のすべての有料記事をお読みいただけます。

#ブルックリン・ネッツ
#ジェイソン・キッド
#マイク・シュシェフスキー
#ビリー・キング

バスケットボールの前後の記事

ページトップ