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輝きを取り戻した岡崎慎司は
コンフェデ杯でゴールを奪えるか?
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byTakuya Sugiyama
posted2013/06/13 10:30
「諦めないとか気持ちや意識の部分はあるけど、やっぱり最後まで走ったからこそパスが来ると……」と、ゴールを決めたイラク戦後にコメントした岡崎。
自分がゴールを決めれば、チームのためになる。
1-1の引き分けというほろ苦い結果でW杯出場を決めたオーストラリア戦のあと、多くの選手がチームワークばかりに目を向けるのではなく、個人の力を伸ばすことや、個性を出すことの重要性を説いていた。
岡崎はオーストラリア戦を3日後に控えたドイツ杯決勝の後、まるでそれを予想していたかのような話をしていた。
「正直、サッカーやること自体が楽しいから、チームが勝ったらうれしいし、俺は点を決められなくてもいいとさえ思ってたんですよ。でも、違う。それだったら俺は消えてしまう。自分の特長を、自分がゴールをとれるようなプレーをやらなきゃいけないっていう考えに至ったんです」
実際、岡崎に対しては、今回のイラク戦もそうだがアジアでは点を取れるものの、世界の強豪相手にはそれほど多くのゴールは決められないのではないかという疑念がついて回っている。それが正しいのか、正しくないのか。その答えを出すためのヒントも、この大会には潜んでいるのだ。
だから、岡崎は自分のためにゴールを狙う。自分がゴールを決めれば、結局はそれがチームのためになるという確信とともに。