SCORE CARDBACK NUMBER
2015年W杯を見据える、
指揮官エディの深謀遠慮。
~ラグビー日本代表のタフな日程~
text by
大友信彦Nobuhiko Otomo
photograph byNobuhiko Otomo
posted2013/05/25 08:00
5月4日の韓国戦では藤田(左)のパスから福岡がトライ。若手の台頭は大きな収穫だった。
「力の差があるから、特に喜ぶような内容ではない」
5月10日、93対3の大差でアラブ首長国連邦(UAE)を下したあと、エディ・ジョーンズ・ヘッドコーチは素っ気なくコメントした。
アジア5カ国対抗の優勝は前節に韓国を破った時点で確定していた。UAEは世界ランク96位。「世界のトップ10入り」を目標に掲げるエディ・ジャパンにとって、勝敗は問題ではなかった。UAE戦ではSH内田啓介、CTB中村亮土ら出番の少なかった若手の成長度を見極めつつ、30歳超で初招集した霜村誠一、クレイグ・ウィングも起用。ひとつの試合に多くのテーマを盛り込みながら、菊谷崇、大野均ら大黒柱をメンバーに残すなど、戦う姿勢に隙は作らない。