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マット・ハーヴィとメッツの復活。
~ドクターKの系譜に連なる超新星~
text by
芝山幹郎Mikio Shibayama
photograph byGetty Images
posted2013/05/19 08:01
4戦すべて被安打4以下という驚異の投球で開幕4連勝を飾り、4月のナ・リーグMVPを獲得したマット・ハーヴィ。“ドクターK”ことドワイト・グッデンの再来となるのか。
ハーヴィと共にメッツ復活を担う隠し玉とは!?
ではメッツは、15年周期説に従って強くなれるのか。
現在の投手陣と打線を見る限り、今季の躍進はまだまだ期待できない。これだけ好投をつづけるハーヴィが4勝0敗の成績にとどまっているのを見てもわかるとおり、優勝争いに加わるためにはあとしばらくの歳月と戦力補強が必要になるのではないか。
ただ、隠し玉はいる。ハーヴィより1歳若く、'09年にジャイアンツにドラフトされ、強打者カルロス・ベルトランとトレードされてメッツにやってきたザック・ウィーラー投手が最大の穴馬だ。近い将来、ウィーラーはメジャーに昇格するだろう。身長や球種はハーヴィとほぼ同じ。このふたりがパワー・デュオとしてリーグを席捲すれば、メッツの復活も現実味を帯びてくるにちがいない。