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<フルマラソン、みんなのマイ・ルール> 北京五輪6位の外交官 マーラ・ヤマウチ 「ジョグはレースペースの85%で」
text by
柳橋閑Kan Yanagibashi
photograph byNaoya Sanuki
posted2013/04/27 08:00
最近初めてフルマラソンを走った人から、完走1000回を目指す人まで……。
立場も走力も違うフルマラソン経験者がそれぞれ挙げた、独自の哲学とは?
好評発売中の雑誌Number Do『フルマラソン 100人のマイ・ルール~42.195kmを賢く走ろう~』より、今回は外交官でありながら
北京五輪6位に入賞した、マーラ・ヤマウチさんが語った
ランニング方法を特別に全文公開します!
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北京五輪6位に入賞した、マーラ・ヤマウチさんが語った
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去年のロンドン五輪を最後に現役を引退したマーラ・ヤマウチさん。ラストレースは惜しくも怪我によるリタイアで終わったが、北京五輪での6位入賞はイギリス女子の最高位タイ記録。また、トップアスリートと同時に外交官という顔も持つ、まさに現代のスーパーウーマンだ。そんな彼女のフルマラソン攻略法のベースは“日本”にあった。
29歳からのマラソン挑戦をコーチとしてサポートした夫の存在。
私は大学の頃は主にクロスカントリーをやっていたんですが、5000mや1万mで五輪をめざすスピードはありませんでした。でも、マラソンなら五輪派遣の基準タイムをクリアできそうだった。そこで29歳からマラソン挑戦を始めたんです。
イギリスではクロカンやトラック種目が盛んなので、マラソンに挑戦するときも5000m、1万mの練習をベースに、距離走を長くするという考え方の選手が多いです。それでも、ハーフまではけっこう速く走れますけど、フルになると30kmでだめになる。私も最初はそうでした。
そのとき一番役に立ったのが、夫でありコーチでもあるシゲ(山内成俊氏)からのアドバイスです。シゲは陸上の専門家ではなかったけれど、小出義雄監督をはじめ日本人コーチのノウハウを熱心に学んで、私に教えてくれました。
'06年からは活動拠点も日本に移したのですが、そのときの経験によってフルマラソンに対する私の考え方はずいぶん変わりました。まずびっくりしたのは、練習で私より遅いペースで走っている選手が、レースでは私より速かったことです。それを見て、私は自分の練習ペースが速すぎることに気づいたんです。